太郎です。岡山でGジャン縫ってます。
本日(8/5)、縫製ばぁのメンバーである倖恵子さんが自身ひとりで撮影&編集した動画を縫製ばぁのチャンネルにアップしました。撮影&編集だけでなく、撮影対象であるトヨタ産業技術記念館さんに事前に撮影許諾のアポ取りの申請と動画チェック依頼までして…。しかも編集はほぼフルテロップ…。私はノータッチ。いやお疲れ様…。
撮りながら人と話すのって結構大変なんです。カメラの画角は収まってるか、電池残量はOKか、聞きたい質問はいつ聞こうか。それらを頭の片隅に置きながら相手が話してる内容を理解しながら質問も考えなければならない…脳みそパンパン。CPU 12コア24スレッド80%使用みたいな。そんな状態なので相手が直前にしゃべったことを質問で聞いちゃうなんてこともしょっちゅうあります、私は。で、それを編集で見返してる時に気づくんです。「あーよく怒られなかったなぁ」って毎回思います。
縫製ばぁの動画は100本以上ありますが、これまでは企画を主に加藤さんやたつやさんが発案し、編集作業は私、サムネイル作成を加藤さんが担当、というような役割分担でした。たつやさんは業者さんを繋げてくれたり、ポンテさんは縫製技術だったりタレントとして活躍されたり、倖恵子さんやくるみさんも皆さん何かしら光る場があります。私の編集作業は本業の合間に行うには正直しんどくて、編集が滞るからチャンネル更新頻度も下がり。これってチャンネル運営的には持続可能性が低いな…とずっと考えていました。
これでは私が死んだ後チャンネル更新が止まってしまうんじゃ…。私だけでなく誰かメンバーで編集できる人が現れれば…とずっと願っていました。そうした中、チャンネル開設から約3年後、ついに私以外で動画編集したメンバーが現れたのは悲願。
今動画編集できるメンバーは倖恵子さん以外にもいて、ミシン屋さんのたつやさんもできます。メンバー内に編集できる人が3人もいるのは本当に頼もしい&嬉しい状況です。
一時期、編集を外注に出そうかと思ってそういう動画編集を引き受けてくれる業者さんと何人かオンラインミーティングしたことがあるのですが、ちょっと難しいのかも…と思っちゃいまして。まず我々の動画素材が結構なボリュームで一回の撮影でトータル100GB越え、時間にして数時間、長い撮影で10時間を越えたりすることもあります。その中からどこを切り取ってという作業が、やはり服作りをしている人でないと難しいんじゃないかと。そこから会話の流れを再構成して、「あー」とか「えー」とかカットして、テロップ入れて、チャプター入れて、BGMとSE入れて、明るさ調整して…。さらに企業さんとのコラボ動画だと出来上がってからNGチェックしてもらって修正を繰り返して。それらを外注さんに任せるのはしんどいし、依頼する側もしんどいし…。
専門性がそんなになくて、面白いフレーズだけ抜き出す動画だったら外注さんでもいいのかもしれませんね。
思えば我々がYouTubeを始めた2019年頃は、服づくりの現場から動画を製作して、というのは少なかったように思えます。服を売る企業さんは動画もSNSも得意なのですが、中小企業の製造現場は余剰人員なんてなくて動画でPRするような時間もノウハウもないところがほとんどだったと思います。プロの動画制作会社さんに依頼して作ってもらったであろう動画はよく見ました。もちろんプロの仕事なので高いカメラで撮影されてて画質や音声などカッコよく仕上がっているのですが、どうしても似たようなパッケージに見えてしまうのが気になって…。これ現場の本質が伝わってるのかな…と。インタビューも、もっと素でしゃべってもらったシーンを使えばいいのに…とか。現場の人ってカメラ慣れしてないから いざカメラ向けられるとかしこまっちゃうんですよね。そして社会性のある人ほど動画の趣旨を読み取って発言してくれます。それって見てる人には伝わります。
素の感じで話してもらうには、カメラの前でも猫かぶらず話してくれる人を探すか、お酒飲みながら撮るか、ひたすらカメラを長回しするか。でもそれは時間とコストがかかることなので外注のプロの動画制作会社さんにお願いするのは難しいのかな…と。
服作りしている現場内で撮影すれば、撮影者も身内だから緊張しないし、より素の感じが撮れると思うんです。で、それってきっと視聴者さんも望んでいることなんじゃないかと。
個人的な願望を言うと、もっと服作りの現場にいる人たちが気軽に動画発信できるようになれば嬉しいです。動画制作自体はクオリティを気にしなければ小学生でもやってる作業なので、そんな難しいことではないです。TikTokならスマホ1台でできます。昔と比べるとだいぶ敷居も下がったので、縫製ばぁをスタートした2019年の頃より動画発信してるアパレル製造業者さんが増えたと感じます。
動画を残すことで24時間365日働いてくれる営業を0.1人分雇ったと思って、このままどんどん動画発信を進めてほしいなと願ってます。
縫製ばぁはメンバー全員それぞれ本業(ほのちゃんは学校)を抱えながらYouTubeの活動に参加しています。そして企画を発案しても撮影に参加しても編集作業をしてもサムネイルを作成してもギャラは1円も支払われません。全員ボランティアです。部活動と似た感じ。YouTubeの広告収入はチャンネル全体の活動運営費として管理されてます。いつか登録者数が10万人超えたらみんなでニューヨークに行く…!
今後、複数人で編集できる体制ができるかどうかはメンバーの心理状況やプライベートや仕事の忙しさによって変わるので分かりませんが、できれば私抜きで勝手に企画が立ち上がって撮影&編集が進むような状況になったら…そんな独立自立した個の力のあるチームになっていけたら…。そうすれば長い目で見て人の入れ替えが起こった場合もチャンネルとして永続的に続いていけるのかなと思います。