太郎です。岡山でオリジナルのGジャンを縫ってます。
皆さんもうマトリックス4(マトリックス レザレクションズ)はご覧になりましたか?
私は年始に劇場で観てきたのでその感想を書きたいと思います。映画の感想なんて…。縫製と全く関係ないように思えて本当に関係ないです。
ただ私、「好きな映画は?」と聞かれたらまずマトリックスと答えるくらいにはマトリックスが好きで、自分の商品のひとつであるコートもマトリックスのネオ(キアヌ・リーヴス)が着たら似合うようなイメージで作りました。
私の作る服の美的感覚の20%くらいはマトリックスに影響されていると言っても過言ではありません。
ということで観てきた感想を書かせてください。迷いなくネタバレしますので、それが嫌な方や全く興味ない方はスルーしていただいて結構です。当たり前ですが。
ちなみに映画のマトリックスは1~3まで1999年、2003年、2003年と公開されました。私は3を見終わって「なんだかよく分かんないストーリーだけど終わったんだな…」という納得したようなしないような一定の満足感を得ていました。もう完結したんだな…。さようならそして有難う…。それが10年以上経ってから唐突の「続編が作られる」とのニュース。嬉しかったんですけど世間的にはそんなに騒がれず。え、なんで。
マトリックスはこんなに映画界、いや映像の世界に影響を与えたのに…!
よく映画で高いところから着地するときのポーズあるじゃないですか。ヒーロー着地って言うらしいです。英語だとThree point landingだそうです。あれをハリウッド映画で最初にやったのはマトリックスだと思います。
その他にも銃の弾道に波打たせたり、緑色っぽい映像、モード系なファッション、ワイヤーアクション。斬新な演出の連続で観ていてハッとされっぱなし。まさに総合芸術…。マトリックスに影響された映像関係者って世界中にいるんでしょうね。個人的に一番好きなシーンはマトリックス2(リローデッド)の大量のエージェントスミスとネオが戦うシーンですね。もはやストーリーとかね。いいんですよ。どうでも。なんて言ったら怒られるでしょうけど。観てるだけで気持ちがいい。私がマトリックスが好きな理由はそれです。
ということでそんなマトリックスの続編が公開されるということで観に行きましたよ。席空いてなかったらやだなぁと思ってWebで予約することに。公開してからそんなに経ってないからきっと人気だろうなぁ。前日だけど間に合うかしらと思って予約ページを見たらガラ空きでした。どこでも座れる。前日にも関わらずWeb上で確認すると予約済みの席が2個くらい。
で、当日劇場に行くわけです。
え?っていうくらい観客がいない。前から7~8列目くらいの席だったんですけど前には誰もいなくて周囲にも人の気配がない。
コロナになってから初めて映画館に行ったんですけど、今ってやっぱり感染症対策しっかりしてるんですね。換気もしっかりしてるし、映画始まる前の予告編で、何度も何度も「咳エチケット」だとか「マスクをして」とか注意喚起の動画が流れるんです。でも観客が少なすぎてアナウンスが流れるたびに虚しさがこみ上げてくる。さすがマトリックス。きっと感染症対策まで考えてのこの観客の少なさ…!
なんでこんなに閑散としてしまったんでしょうかね。
思うにマトリックス3から18年ものブランクが空いてしまったのがファン離れを生んでしまったんでしょうか。18年の間に出演者が亡くなられたり監督のウォシャウスキー兄弟がウォシャウスキー姉妹になったり…。確かに変わってしまったものは多いでしょうけど…。
対してスパイダーマンはコロコロ役者が変わってるイメージですが、コンスタントに新作を公開していて人気を継続していますね。役者が変わってもあのマスクやコスチュームは変わらないからそんなに気にならないのでしょうか。
どれだけマトリックスが変わってしまっても人気が落ちても私は劇場に観に行きますよ。
往年のジャイアント馬場を応援するファンってこんな心境だったんでしょうか。
観終わった感想。
いや面白かったですよ。
劇場ガラガラだからどんだけ駄作なのかヒヤヒヤしましたが普通に楽しめました。単にハードルが低かったからかファンの盲目さからか分かりませんが。
個人的に面白さの順をシリーズで言うと2>1>4>3。3より楽しめました。3は印象に残ってるシーンが「雨でネオとスミスがぶつかるとこ」だけ…。あのシーンだけ…。なんかひたすら土砂降りのイメージ。
4のどこが面白かったかと言うと…
まず、カッコイイ。これに尽きます。人間的に、というか服が。
ネオ(キアヌリーヴス)たちがザイオンからマトリックスの非現実の世界に行く瞬間、登場人物が作業服からビシっとスーツに一瞬で着替わるシーンがあるんですけどその瞬間がめちゃくちゃカッコいい。全員カッコイイ。カッコ良すぎて涙出たことありますか。これぞマトリックス。特に新モーフィアスの黒人男性が着てた黄色のスーツ姿がめっちゃくちゃカッコよかった。
そしてキアヌ・リーヴスの現在が拝めました。まぁカッコイイです。アメリカ人って陽気でノリのいい人が多いイメージですけどキアヌ・リーヴスが長いこと人気があるってことは、ああいう落ち着いた性格の人をリスペクトしてる一面もあるんだろうなと。日本人がアメリカで評価されるとしたら侍とかああいう佇まいですよね。
現在のキアヌ・リーヴスは流石に貫禄がでてました。髭も生やして。ちょっと役所広司感。
登場人物で言うと、新キャラが多かったです。さすがに18年経って色んな役者さんがいなくなったり亡くなられて…仕方ないです。ネオとトリニティーが健在なだけで十分です。
今回主役級に目立っていたのが青い髪の女性、バッグス。
イギリス人の方らしいです。人魚のNOKKOさんを思い出しました。
あとタレントのサヘルローズさんに似た人が3人くらいいました。
そしてロボットのキャラまで人間側のチームに加わっていました。スターウォーズ意識したのかな…。ロボットは何年経ってもいなくなったりしないからね…。これまでに出演者がいなくなったり亡くなられたりしてきたことを考えると心強い存在です。そしてマトリックスはシリーズとして長期化させるんだなという制作サイドの気概というか覚悟を感じました。可愛いロボットかと言われると微妙…。見慣れるまで時間がかかりそう。ただ変に可愛さを狙ってないフォルムなのが嬉しい。可愛さとは無自覚さ。
ストーリーは…よく分かりませんでした…。自分の知能では復習しないと理解できないかも…。特に序盤はストーリーについていくのに必死でした。マトリックス好きですら理解に時間がかかったので、4から見始めた人はもうなんのこっちゃ分からんでしょうね。
というかストーリーはもういいんです。3から理解するの諦めてます。
あ、エンドロールが流れる途中でおまけシーンが唐突に流れてました。「コンテンツとしてのマトリックスを今後どうするか」みたいな妙にリアルなビジネス会議の会話。本編にもあったシーンだけど本編では使われてないセリフ。本編では泣く泣く切ったけどやっぱり入れたかったのかしら。監督の言いたいことだったのかな。監督も性転換手術とか人生の転換期があって色々周りから映画やプライベートについて言われたんじゃないか。本編中のシーンも含めて会議の会話は端々に監督の主張が感じられました。
個人的にイマイチだったところを羅列します。
- アクションシーンの動きが早すぎて目が追いつけなかった。軽い。
- やっぱりネオが無双するところが見たかった。あとヒゲ剃った顔も見たかった。
- ボット爆弾はさすがに悪趣味…
以下、思ったこと垂れ流します。
- 日本が少し舞台になってた。富士山とか女子高生とかなんだか色々ステレオタイプな日本像だったけど嬉しい。
- 予告編で流れたウエストサイドストーリーと怪獣の遺体をどうするか、の映画が面白そうだった。
- エンディングロールのスタッフの役割に「costume cutter」ってあったけど…何それ。
- エンディングロールに名を連ねてる人たちはきっと昔マトリックスを見た世代の人たちが多いんだろうなぁ。映像関係者としてこの映画に関われるってきっと名誉以上の何かがありそう。
- トリニティー、ドライに見えて実は人情派と思いきややっぱりドライだった。あの2人の子供たちはどうなるの。
- 刺さったセリフ。「欠乏は暴力を生む」
マトリックス5もあるっぽい。4の興行収入を考えると次回作は予算減らされそう。でもスタッフも減って関わる人が減った方が監督もやりやすいかも。あんまり興行を意識しないで作ってほしい。無茶だろうけど。
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